社会文化領域:概要

領域の概要

昨今の産業・技術社会の高度化・国際化を背景として,今後わが国が国際社会により一層貢献していくためには,技術革新を支える人材の育成が喫緊の課題である。一方,理工系の専門知識や技術は,人々の日々の生活,社会の仕組み,ひいては世界のあり方にも影響をおよぼしうる大きな力を有しており,理工系三学部の出身者には,それだけにいっそう,豊かな人間性,高い見識,的確な判断力や指導性が求められている。

そこで本領域では,理工学術院に設置されている複合領域科目,初修外国語科目を主として担当することで,科学技術者が備えるべき幅広い教養や知識を提供するとともに,これまで領域コース等において展開されてきた取り組みを発展させ,人文・社会科学の素養をもった科学技術者の人材育成や調査・研究を実施している。さらに,広い視野と柔軟な思考をもった,21世紀にふさわしい,世界的に活躍する科学技術者を育成するために,世界の多様な文化・言語に触れる場,他者を理解し自らを知って成長する場,世界へ向けて発信する力を培う場を提供している。

カリキュラムの構成

本領域のコースには3年次の後期に、3学部の各専門学科から進入します。進入者は学籍を元の学科に残したまま、各学科の専門科目に加え、本領域教員指定の綜合科目や特論科目を履修し、社会科学への理解を深めます。さらに、領域コース科目として基礎演習、演習、卒業論文が設置されています。そして、卒論制作にあたっては、心理学、社会学、知的財産、経済学、人類学、科学技術社会論、またドイツ、フランス、スペイン、中国の言語と文化を専攻するスタッフが、学生の学際的な関心に幅広く対応し、指導にあたります。